産経新聞 2007.12.2
浅草ー上野間2・2キロで始まった東京メトロは現在、8路線183・2キロに拡大した。来年には池袋、新宿、渋谷をつなぐ副都心線が開通し東京圏ネットワークが完成、同社は軸足を「新路線建設」から「自立経営」に移していく。
民営化後の平成17年、商業施設「エチカ」が表参道駅に誕生、20年度までに池袋駅にも計画中。ほかにもコンコース内に酸素カプセルや玩具の自販機「ガチャガチャ」を置くなど限られたスペースでの収益確保に知恵を絞っている。
建設中の副都心線では快適性やバリアフリーを意識。初めて吹き抜け構造を取り入れて圧迫感のある地下鉄のイメージを一新し、8駅にエスカレーター140基、エレベーター30基を設置する。
来年3月から全席指定の特急列車、小田急ロマンスカーの千代田線乗り入れも始まる。平日はゆったりとした通勤電車に、週末には千葉方面から箱根直通の行楽列車となる。
「変わるという意識付けを持つことが、お客さまに選ばれるサービスと安全につながる」と高山輝夫経営管理部長。地下深くから明るい未来が提言されていく。
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