カプセルはドーピング?

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2008年6月17日付の新聞で各紙が報じている内容をまとめてみると・・・
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日本オリンピック委員会(JOC)の常務理事会が17日、都内で開かれ、高圧酸素カプセルの使用がドーピング(禁止薬物使用)違反となる可能性があり、日本アンチドーピング機構(JADA)が競技団体などに使用を自粛する文書を通達することがわかった。

専門業者からJOCに現在、北京五輪用に3台(1台約500万円)の無償提供が持ちかけられているが、保留状態にあるという。

世界反ドーピング機関(WADA)規定の2008年禁止表国際基準に「酸素摂取や酸素運搬、酸素供給を人為的に促進すること」の項がある。北京五輪の開幕が迫っており、JADA関係者は「違反の恐れもある。世界反ドーピング機関は明記をしてないが、早い時期にホームページに掲載するとしている」と述べている。

「カプセルはドーピング」にメーカーが反論

日本オリンピック委員会(JOC)が同日開いた常務理事会でも取り上げられ、遅塚専務理事は「カプセルの使用は採尿しても分からない。国際オリンピック委員会(IOC)に(違反かどうか問う)文書を出した方がいいという話が出た」と話した。

JOCはJADAと協議し、近く国際オリンピック委員会(IOC)に違反に当たるのか文書で問い合わせる予定。また、JADAは競技団体などに使用自粛を文書で通達する。
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テレビでは、以下のように伝えています。

「高圧酸素カプセル」使用がドーピング違反の可能性 JOC、IOCに回答求める方針
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スポーツ選手の使用が増えている「高圧酸素カプセル」が、ドーピング違反にあたる可能性が出てきた。北京オリンピックを間近に控え、新たに浮上した問題に、JOC(日本オリンピック委員会)は近く、国際オリンピック委員会に文章を出し、この件について、正式な回答をもらうという。

サッカーのイングランド代表のデービッド・ベッカム選手(33)や、「ハンカチ王子」として甲子園を沸かせた斎藤佑樹投手(20)など、多くのアスリートがけがの治療や疲労回復のため使用している「高圧酸素カプセル」(通称「ベッカムカプセル」)。

このカプセルの使用が、ドーピング違反にあたるのではないかという話が浮上している。世界アンチドーピング機関の資料には、「酸素摂取や酸素運搬、酸素供給を人為的に促進すること」が禁止項目に含まれている。17日に開かれたJOCの常務理事会でも、この件について議論が交わされた。

JOCの遅塚研一専務理事は「JOCが日本のアスリートに対して、かなりきつい締めつけをやっちゃって、結果的に、日本の選手の成績が上がらなかったってなると、おかしな問題になるじゃないですか。ほかの国がどのくらいきちっと日本と同じくらい守れるのか、ちょっと不安な部分もあるんですよ」と話した。
専門業者からJOCに北京オリンピック用として、1台400万円以上とされる「高圧酸素カプセル」3台を、無償で提供するという話もあるが、現在、保留状態だという。

「高圧酸素カプセル」について、日本国際健康気圧協会の若汐 豊専務理事は「(ドーピング違反の)基本姿勢がどうなってるのかね、わかりませんけども。どう見ても(ドーピング違反には)あたらないと思います。薬物とは全然違いますから」と話した。

ドーピング違反にあたるかどうかについて、Jリーグ・鹿島アントラーズのチームドクターを務める西大宮病院の関 純副院長は「2008年1月に改正がありまして、世界アンチドーピング機構からドーピングの禁止方法として、酸素の摂取あるいは運搬能力を人為的に促進するものを禁止されてるんですね。大きく広い目で見ると、やはりドーピングに値するものじゃないかと思います」と話した。

仮に違反にあたるとして、ドーピング検査でわかるかどうかについて、関副院長は「ドーピングの薬を使って、禁止薬物を使っておしっこに出るものに関しては、全部反応が出ますけど、高圧酸素を使ったからって、それが血液検査にすぐ出るものではないですから。はっきりした検出方法は、まだ確立されてないと思います」と話した。

JOCは、近く国際オリンピック委員会に文章を出し、この件について、正式な回答をもらうとしている。

6月24日  JOC、五輪代表選手は高酸素カプセルの使用自粛
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24日開かれた日本オリンピック委員会(JOC)の理事会で、けがの治療や疲労回復に利用されている高圧酸素カプセルについて、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の河野一郎理事長が、北京五輪の日本代表選手に使用の自粛を呼び掛けるよう訴えた。

世界ドーピング(禁止薬物使用)防止規定で「酸素供給の人為的な促進」を禁じる項目があり、世界反ドーピング機関(WADA)の調査委員会などで、カプセルの使用はこれに該当するとの判断が示されているという。
 
これを受け、同五輪日本選手団の福田富昭団長は「対応を協議する」と話したが、特に五輪期間中は原則として使用を控えるよう指導する方針。 

7月3日 J-CASTニュース
高野連の「高圧酸素」自粛 野球部や販売元に困惑広がる
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日本高野連が「高圧酸素カプセル」の自粛を決めたことに対し、高校野球部から戸惑いが出ている。販売元も、「ドーピングとは言えない」と反発しているが、高野連では、「反ドーピングの流れに従った」と理解を求めている。

◆「ドーピングの基準がよく分かりません」

「ドーピングの基準がよく分かりません。私には、競技力向上には関係ないように思えますが…」

高知県の明徳義塾高校野球部の飯野勝部長は、日本高野連が2008年7月2日に発表した高圧酸素カプセルの使用自粛に対し、困惑した様子を見せた。同部では、08年春の高校野球センバツ大会に際し、宿舎近くの専門施設でこのカプセルを利用していた。

 
高圧酸素カプセルは、疲労やけがの回復に効果があると言われる。2002年サッカーW杯で、ベッカム選手が使用して骨折のけがから驚異的に回復したため、「ベッカムカプセル」とも呼ばれる。日本では、06年夏の甲子園で、ハンカチ王子の早実・斎藤佑樹投手が大会宿舎で使用してからブームとなり、高校球児らに広く使われるようになっていた。

 
高野連の突然の決定は、日本オリンピック委員会(JOC)が北京五輪にカプセルを持ち込まないことを6月24日に発表したのがきっかけだ。一般の人やマスコミから「高野連はどうするのか」と問い合わせが相次ぎ、内部で検討。その結果、国際的に反ドーピングの流れが強まっており、将来、国際大会に出ていくことを考え、7月5日の公式試合から使用を自粛することにした。

 
高野連やJOCが拠り所にしたのが、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が出した高圧酸素カプセルについての見解だ。それによると、世界反ドーピング機関(WADA)の委員会が、「酸素摂取や酸素運搬、酸素供給を人為的に促進する可能性がある」として、禁止方法になるとの結論を出した。このことから、JADAでは、「使用を控えるべき」と考え、JOCなどの加盟団体に伝えた。事務局次長は、「五輪では、明確に禁止されてはいませんが、ドーピングに抵触する可能性があるということです」と説明している。

◆「競技力の向上になる可能性が考えられる」

日本高野連などの決定に対して反発しているのが、販売元だ。

5割ほどのトップシェアがある高気圧エアチェンバー「オアシスO2」を扱う日本ライトサービスの事業部では、「困惑していますね」と明かす。

  
「競技力の向上というのは、まったくありません。うちのは、空気に圧力をかけて1.3倍にしているだけです。海抜2000メートルから0メートルに降りてきたときの酸素摂取量の変化しかありません。マッサージと同じ位置づけと思っています」

 
事業部の担当者は、酸素濃度が高い医療機器とは違うとして、「ドーピングの定義があいまいなので、明確にしてほしい」と訴える。同社には、ここ数日で、利用者から問い合わせが相次いでいる。高校野球部からは、「大会の何日前までなら大丈夫か」との問い合わせなどが来ているという。担当者は、「うちが答える立場ではない」と困っており、近くJADAなどに照会状を出したいとしている。

 
高圧酸素カプセルは、どこまでがドーピングと言えるのか。

 
JADAの事務局次長は、「血液中のヘモグロビンと結びつく酸素が増えると、人間の体のエネルギー量が増えます。どのくらい高まるかは分かりませんが、競技力の向上になる可能性が考えられるということです」と説明する。ただ、「高圧」の定義については、「明確になっていませんので、分かりかねます。自粛した方がいいというのは、後から何かあると困るということです」と話している。

 
一方、高野連の事務局長は、「私どもとしては、医学的な数値について判断しようがありません。国際的に反ドーピングの方向が出ており、何らかの判断をしなければ加盟校が困ると考えました。何日前までなら大丈夫ということでなく、使用を控えてほしいということです」と話す。将来は、JADAに加盟し、ドーピング検査をすることを検討中としている。

2008年7月4日 酸素カプセル使用を自粛 東京六大学野球連盟
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東京六大学野球連盟は、東京都内で理事会を開き、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が競技団体などに対し、ドーピング違反の恐れがあると通達している「高圧酸素カプセル」の使用を控えるように申し合わせた。携帯用酸素スプレーの使用についても、球場内では医師の指示による医療行為を除いて自粛する。

毎日新聞 2008年7月3日
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酸素カプセル:高野連見解 「仕方ない」使用控え 愛用の強豪校に戸惑い

スポーツ界で急速に広まった高圧酸素カプセル。日本高校野球連盟が、使用を控えるべきだとの見解を出し、現場では戸惑いの声も聞かれた。しかし、世界反ドーピング機関(WADA)の規定に抵触する可能性は既に指摘されており、使用を控える動きも出始めている。

今春のセンバツ準優勝の聖望学園(埼玉)は06年夏から、大会中などにトレーニングジムなどで利用していた。表隆則部長(46)は「夏の大会でも使いたいと思っていたが仕方がない」と話したが、戸惑いは隠せない。

センバツ16強の明徳義塾(高知)の飯野勝部長(42)は「あれはドーピングじゃない。酸素なんだから」と言いつつ、使用は差し控える見通しだ。

一方、02年ごろから導入したサッカーJ1の横浜マでは先月末、クラブハウスに置いていた2台のカプセルを撤去した。

カプセル利用をドーピング違反とみなす最近の流れについて、宮永豊・筑波大名誉教授(スポーツ医学)は「元々はコンディショニングなどの観点から研究し、競技力向上を目指したものではない。ドーピング違反ととらえるのはやや行き過ぎの感もある」と指摘。その上で、「医学的知識のない人が安易に使う傾向に歯止めをかける意味では良いと思う」と語った。【井沢真、野村和史】

◆解説
◇世界的流れに同調
高圧酸素カプセルがドーピングとみなされる可能性があるとの日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の見解に沿って、日本高野連も全国の加盟校にカプセル利用を控えるよう通知した。高校野球ではドーピング検査が実施されておらず、日本高野連はJADAに加盟していないが、世界的な反ドーピングの流れに歩調を合わせた形だ。

 
酸素を体内に多く取り入れることで疲労回復を早める。高校野球でも連戦の疲れを取り除くため、甲子園大会で使用する選手は増えている。体に好影響をもたらしている部分は多いようだ。しかし、世界反ドーピング機関(WADA)の委員会は「酸素運搬、酸素供給を促進する」方法として、カプセルの使用を競技力を高めるドーピングとみなし、JADAも加盟団体に利用を控えるよう求める見解を出した。禁止薬物の摂取でなくとも、人為的に血中の酸素を変えること自体を問題視しているのだ。

 
カプセルは1台300万?500万円。レンタルでも1日数万円といわれる。しんきゅう院などカプセルの設置場所に行き、数千円の料金を払って利用する選手も増えているが、公平性の面で誰もが利用できる設備とはいえない。

 
日本高野連の田名部和裕参事は「近い将来、我々もドーピング対策に取り組まなければならない。医科学の面での判断は難しいが、JADAの見解を尊重する」と語る。将来的にはJADAに加盟し、甲子園大会時のドーピング検査も検討されている。高校野球関係者もドーピングに対して、さらなる理解が必要だ。【滝口隆司】 毎日新聞 2008年7月3日

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