どきっ!とした症例

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※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。

「先生、今日朝から変なんじゃけど・・・。」といっていつもにこやかな笑顔をみせる72歳のおじいちゃんが来院した。そのおじいちゃんは一カ月ほど前から急性腰痛で通院している患者である。

患者の初検時のカルテをみると、腰部の所見は詳しく記載してあるが、他の既往歴、入院歴、通院歴等はまったくなく腰を除けば極めて健康な患者であった。

いつもより足取りの重いその患者をイスに座らせ、 「何が変なんね。」と問診を始めた。
患者「足がフラフラするんよ。」
私 「何かしたんね。」
患者「なんにもしとらん。」 こんな会話をして私は頭を悩ませた。

「何でかのー。」と悩んでいるところへ、当院の美人受付嬢が「おじいちゃんの字が変ですよ。」とおじいちゃんが来院時に書いた文字(当院では来院時に名前を書くことになっている。)を持ってきた。

私は「はっ!」とした。そしておじいちゃんにもう一回紙に名前を書いてもらった。その字はやはりミミズのはったような字だった。いつもはこんな字を書くような人ではない。

「脳血管障害」私の頭にこの五文字がよぎった。間違いであってくれ!と思いながら考えられる可能性の説明をして大至急近くで懇意にしてもらっている脳神経外科を受診するように指導した。またすぐに脳神経外科の先生にも電話連絡をした。

二時間位たった頃、脳神経外科の先生から電話が入った。

「MRIの検査をした結果、脳血栓です。脳動脈硬化性病変が中大脳動脈におこっている。病巣は広範囲ではないが、早く手術をしないと重大なことになる。」といわれました。

二日後、おじいちゃんは手術を行い、無事終了した。その後経過は良好で二ケ月後には退院、現在は月一の通院をしている。また、腰は入院で長期仰臥位だったため、痛みが増強し治療を再開した。

脳血栓の場合突発的に起こることは少なく、前夜あるいは数日前より頭痛、知覚、運動の異常などの前駆症状(一過性脳虚血発作)が出現することが多い。また、血管閉塞部位によってことなるが、脱力感、しびれ、麻痺、言語障害、視力障害なども出現する。意識障害は徐々に出現、顔面は蒼白で頻脈になることが多い。

今回のケースはいろいろなラッキーに恵まれて、おじいちゃんはは一命をとりとめた。医療に携わるものとして自分の専門分野にかぎらず、疾病の基礎知識等は必ず勉強しておかないといけないことを痛感させられました。

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