日常生活の活動をきちんと行うには、エネルギーが必要です。そのエネルギーを生み出すために体内で、酸素とブドウ糖（グリコーゲン）を燃料に脂肪を燃焼させます。体内でグリコーゲンを分解することで、エネルギーを生み出すわけですが、一方で、それによって、疲労物質といわれる乳酸が発生します。
この乳酸が体内に短時間で蓄積されると疲労感や痛みを感じるようになります。いわゆる「くたびれた」時の感覚ですね。
しかし、このときに酸素が十分に体内に供給されると、疲労感や痛みの原因となっている乳酸を分解されるのです。急激な運動後によく酸素吸入などが行われる映像が流れていますけれど、これはエネルギーを使ったあとに溜まる乳酸をできる限りはやく分解して、疲れを取るためなのです。
逆にいうと、乳酸が蓄積された疲れた状態で酸素が不足すれば、乳酸は分解されず、体内に乳酸が蓄積されていきます。休みをとっても疲労感が抜けない、最近スタミナが低下したなどと実感されるのは、酸素不足によって乳酸の分解が十分に行われていない状態なんですね。
スポーツ選手が試合後に酸素カプセルに入るというのは、まさに酸素を体内に十分に供給し身体の疲れを取るため。
スポーツ選手のような急激な運動をしている方だけでなく、日常活動の中で疲れが取れない、疲労感が続くと感じている方は、もしかしたら体内の乳酸が蓄積されているのかもしれません。ぜひ酸素を体内に供給してみてあげてください。乳酸が原因であるならば、疲労感が取れ、運動能力自体も回復するようになります。酸素の供給は、老化防止（アンチエイジング）なのです。
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