平清盛の脚本は藤本有紀

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2012年のNHK大河ドラマ「平清盛」の脚本を手がけるのは、連続テレビ小説「ちりとてちん」の藤本有紀さん。「ちりとてちん」は連続テレビ小説としてはまれにみるおもしろさがあったドラマだったので、脚本を藤本有紀さんが務めるのは大いに楽しみです。

藤本有紀さんプロフィール
兵庫県出身。舞台脚本等を経てテレビドラマの脚本を手がけるようになる。NHKでは土曜時代劇「咲くやこの花」、「名探偵赤冨士鷹」などを執筆。連続テレビ小説「ちりとてちん」では物語の構成や登場人物の設定に落語を取り入れ話題となり、多くの視聴者を魅了した。魅力的な人物造形と巧みなストーリーテリングには定評がある。今回が大河ドラマ初執筆。
 

「平清盛」の脚本 藤本有紀さんのコメント


「平清盛」と聞いてまず思い出すのは「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」という『平家物語』の有名な語り出しです。心地よいリズムに乗せ、五感の記憶に訴えかけながらこの世の無常を感じさせる巧みな構成によって、日本人の心に刻まれ続けています。
 
けれどもこの時代の多くの資料をあたった今、私は「平清盛」というと、後白河法皇の愛した今様の、この有名な一節を思い出します。
 
「遊びをせむとや生まれけむ、戯れせむとや生まれけん」。
 
この歌の解釈は諸説ありますが、私にはこの「遊び」「戯れ」が「生きる」ことそのものを意味するように感じられ、この一節こそが平清盛とその時代の”テーマソング”にふさわしいと感じるのです。
 
貴族社会が揺らぎ、天皇家の確執が武力闘争に発展し、やがて武士の世へと移り変わっていく平安末期、抜き差しならない状況の中で平家も源氏も天皇家も摂関家も僧徒も、頭脳を駆使し肉体を躍動させて命がけで生きています。その多くが夢半ば、志半ばで死んでいきますが、そこに感じられるのははかなさよりも、人間という弱き存在のたくましさとおもしろさです。とりわけ平家一門の、壇の浦での壮絶な散りざまには、「これは敗北ではないのだ」と思わせるほどの、すさまじい生への執念を感じます。
 
子どもが夢中で遊ぶように、生きることに熱中した人々の物語。それが私の描きたい『平家物語』であり、平清盛の物語です。
 
いま私の頭の中では、極悪非道の独裁者ではなく、「無頼の高平太」と呼ばれるやんちゃな清盛、海賊討伐に奮闘する血気さかんな清盛、北面の武士として活躍する若き清盛が、悩み苦しみながらも青春をおう歌し、夢に向かって駆け回っています。
 
そしてそんな清盛を取り巻く人々もまた、夢中で生きています。立派な生きざま、死にざまを見せてくれる人もいれば、最後までみっともない人も、報われない人もいます。その誰もが、かわいらしく、いとおしい存在です。
 
そんな個性的で魅力的な人々の織りなす壮大な群像劇を、一年の長きにわたって物語ることができる。こんな幸せなことはありません。この機会を与えていただいたことに感謝しています。
 
心地よいリズムに乗せ、五感の記憶に訴えながら、夢中で生きることのすばらしさを感じさせ、人々の心に刻まれ続ける。2012年の大河ドラマがそんな作品になるよう、私も夢中でこの物語を書き、清盛たちと共に最後まで「生きることに熱中する」つもりです。

 
 
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