※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。

「裏内庭」これまたツボを勉強した人であれば必ず知っていることと思います。

裏内庭は食中毒、食あたりに効きます。食中毒、食あたりといったらわれわれ柔整師、鍼灸師はなかなか遭遇するチャンスが少ない。あたりまえであるが・・・。

では裏内庭をいかすにはどうしたらいいかということで、私は下痢に使ったことがあります。45歳男性、身体状態極めて良好。膝痛で来院中。ひょんな話から昨日から下痢ということをキャッチ。そこで「お灸してみる?」と持ちかけたら、二つ返事で「やってみて!」と・・・。

普通、灸は熱いものであるがこの裏内庭はあまり熱くない。治療は裏内庭に米粒大の艾を熱さを感じるまですえる。この患者の場合20壮目ぐらいで熱さを感じはじめ25壮で終了した。 結果昨日から続いていた下痢はその日のうちに止まる。

また先日広島の地方新聞にて裏内庭の紹介記事が載っていた。

記事の内容は九州のとある鍼灸師が裏内庭の実験に自分で腐ったヤキソバを食べ、無理やり食中毒になり、灸をすえた。100壮ほどすえたころ熱さを感じ治療を終了し、結果はやはり良かったということであった。
 
私も同じ鍼灸師であるがとても真似はできない。またしたいとも思わない。

現在、施術所内では下痢の症状がある患者に灸をすえることはあたりまえのようになっている。(成績は上々である。)

前回の「至陰」もそうであるが、この「裏内庭」もなぜ効くのか?

明確な答えが分からない。「中国4000年の歴史と伝統から生まれた」といえばそれまでですが。 
素朴な疑問として逆子でなぜ足に灸なの? 
食中毒でなぜ足に灸をすえたのか?
この世で初めて治療をした人はいったい何を考えていたのだろうか?

それを真剣に考えていたら夜も眠れない。

私たち治療家は先人から与えられた知識を持って治療を行っているが、われわれの世代が創造する画期的な治療ははたして生まれるのでしょうか? 「生まれるのでしょうか?」ではなく「生まなくてはいけない!」なのか・・・・。

「伝統継承」も大切であるが、「伝統発祥」も真剣に考えなくては東洋医学に将来はないのかと考える今日このごろです。

《参考》
裏内庭  取穴法 足の第2指の末節の底側に印をつけて屈し、足底に印がつくところ。
部位  足底の前方にして、第2基節骨の底側にある。

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