※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。

朝刊の三面記事の片隅に一つのベタ記事が載っていた。

「客に薬物飲ませ乱暴、鍼灸師逮捕。」

記事内容は鍼灸師Aが23歳女性患者に「胃が悪いようだ。胃薬を飲みなさい。」などと言って睡眠作用のある薬を飲ませ、乱暴をしたということであった。

アホか! 情けない! 何考えとんじゃ! ええかげんにせんかい!素直な私の感想です。

最近の鍼灸院、接骨院等は患者のプライバシーを守るためベットごとにカーテンで仕切っているところは珍しくありません。当院も5台あるベットをカーテンで仕切っています。カーテンで仕切られたベットはいわゆる“密室”になります。

私たち施術者は診察上、女性患者の胸部、鼠径部(股部)等恥部と言われる部分を見ることは少なくありません。そこでは細心の注意が必要だと思っています。

最近は会社等でも男性のたわいのない一言がセクハラと訴えられることも珍しくありません。だから私はそういう部位を診察する患者の場合(特に初診時)は必ず受付の女性をカーテン内にいれます。そうすることによって患者の緊張もとれ安心して治療を受けられると思っています。また“必要以上”に体に触れません。あたりまえの事ですが大変重要なことです。

私たちの仕事は“信頼”が一番大事なことですが、技術のみでなく、こうした配慮をすることによって“信頼”がますます得られると思っています。

話が飛びますが、新聞に出ていた鍼灸師はなぜ胃が悪い患者に薬を飲ませたのだろうか?
まぁそれは乱暴をしようとしたからなのでしょうが、普通の鍼灸師ならば、胃が悪ければ、鍼なり灸なりをして薬を飲まなくて良いようにするはずです。また鍼灸師、柔整師は投薬はできません。

同業者にこういう人間がいることに大変ショックをうけました。また、ほんのごくごく一部の人の為にこの業界を悪くいわれてしまうのは大変残念なことです。

再び書きます。鍼灸院、接骨院で投薬は受けられません。鍼灸院、接骨院で薬をもらったことがあるという人は充分気をつけて下さい。

※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。


私は高校時代、甲子園を目指す高校球児でした。

我が母校は全国でも知らない人がいないぐらいの超有名野球校です。私は勉強には自信はありませんでしたが、野球では少しばかり自信がありました。高校一年の秋には一年生ながら県大会のメンバーに選ばれ、私の高校野球生活は順風満帆のようにみえました。が、そこからが私の苦悩の始まりでした。

ケガにつぐケガ、自分自身の過信慢心、監督との確執等。

そして一度も甲子園を経験しないまま最後に迎えた夏の大会前のこと・・・。

私は春の県大会(四月)中、右膝内側側副靭帯の損傷をし中国大会(五月)の選出メンバーから外されました。それはケガでいたしかたなかったのですが、それからが問題でした。ケガは全治4?5週間。五月中には完治するはずであり、夏の大会にはなんの問題もなく私は出場できるつもりでいました。

しかし、春の県大会では監督の方針で私はあまり起用されていませんでした。

「わしは監督のチーム構想からはずれている?」

ケガをして普通の練習ができず、体育館で筋トレをしながら、ふと頭をよぎりました。「まさか。」「わしに限って。」「一年の時からメンバーに入っているのだから。」等々自信で固められていた私の心がぐらつき始めました。
 
「ケガが治れば大丈夫だ。ケガをしたからメンバーから外れたんだ。わしはほかの誰よりも上手だ。」そう思おうとすればするほど焦りもでてきました。
 
六月に入りケガも完治し普通の練習に入るようになったのですが、どうも私の居場所はありませんでした。最初はケガの遅れでと思っていたのですが、一週間たっても居場所を発見できませんでした。
 
「監督の眼に私はいない。」これが分かった時、私の完治していた足は痛くなりはじめました。

こうなったらあとは察しがつくと思いますが、悪い方向に一直線です。練習もそこそこにして接骨院通いが始まりました。

「足が痛いので練習ができない。」「ケガさえしなければずっとレギュラーだったのに。」「わしは上手かったけどケガしたけんの。」「ケガをしたけん、試合にでられんのんじゃ。」等 自分の実力はすっかり棚に上げて言い訳のオンパレードです。

案の定、私の最後の夏の大会は“大会前”に終わりました。

前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。

今夏、中学校で県下No1のソフトボール部の選手が大会一カ月ぐらい前に二人来院しました。聞けば、二人とも肩が痛いと言う。一週間ほど治療をして経過良好で「もうこなくていいよ。頑張りんさい。」というと、まだ痛いという。

はて?

大会は迫っているのにこの子達は何を考えとんじゃろう。と思いながらいろんな話をしました。よくよく聞いてみると、この二人は最近後輩にポジションを奪われたらしい。

「治っているのに痛い。」

私の高校の時に非常によく似ているケースでした。彼女たちもケガをしたからポジションを奪われた。という理由ずけがほしかったのである。

では仮病なのか? 

 「いや違う。」

「ケガは治っているが精神的な要素で痛いのだ!」

こんな時の治療はとりあえず患者の話を聞いてやることでです。そして患者の主張はすべて認めてやるということだ。否定しても何も解決しない。ケガを治すことだけが仕事ではない。心のケアをしっかりしてやらねばならない。
 
私も高校の時の接骨院の先生に随分と話(愚痴)を聞いてもらい、アドバイスをうけました。そうすれば心も楽になり、落ち込んでいる気分は晴れやかになり、前向きに物事を考えられるようになりました。

高校時代の最大の目標である甲子園が試合をする以前の段階で散ったのですが、先生のよきアドバイスのお陰で立ち直ることができました。またそうすることによって足は“完全”に完治しました。高校の時通っていた接骨院は私にとって“心のよりどころ”でありました。ケガそのものは本来治癒しているのですから、いかに早く心のケアができるかが施術者の腕のみせどころです。

私の持論ですが
「思ったこと(望んだこと)がなんでもできるほど世の中は甘くない!しかし最大限の努力をしなければならない!そして退路(逃げ道)も用意しとけ!」

なんと分かりにくい持論ですが、一生懸命やったけどダメだったということは、人生において決して珍しいことではありません。そこで退路の大切さをよくしゃべります。 しかし間違ってはいけません。退路を先に用意してはいけません。また退路ばかり考えてもいけません。まずは最大限の努力です。

こうして治療をした二人の選手は試合にはスタメンではでられなかったものの、その後一生懸命練習に励み、代打、代走で試合に出場しました。彼女たちが当院を“心のよりどころ”と思ったかどうかは分かりませんが、私の気持ちは理解してくれているものと思っています。

今後、当院が患者さんの“心のよりどころ”となれるように頑張りたいものです。

ちなみに私がメンバーから外れたチームは県大会の決勝で破れ、惜しくも甲子園出場は逃しました。と言う分けで私の同級生はみんな甲子園にいけませんでした。


※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。


日本全国には名医(名鍼灸師、名柔整師)と呼ばれる先生がいて、そんな先生の所には全国各地より患者さんが来るそうです。
 
体の調子が悪くなったらまず近くの先生のところで治療を受けると思います。しかし、症状がなかなか軽快しない場合は早く楽になりたい、治りたいと考え、どこでもいいから(ワラをもつかむ思いで)いい先生と呼ばれるところで治療をうけたいと思うはずです。

先日、当院に内科医にメニエル氏病と診断された患者さんが来院しました。

その患者さんは、今年の四月に仕事中、めまいで気を失い倒れ救急車で運ばれ、メニエル氏病と診断を受け治療を重ねていたが、三カ月たっても症状がなかなか軽快せず、新聞広告やテレビ出演などで良く知られている遠方(他府県)の先生に救いを求め治療に行ったそうです。そこで先生に「絶対治してやる。」と言われ二週間の治療を受けたそうです。

私はその話を聞いて?と思いました。
1,治療費、宿泊費、交通費で総額いくらかかったんだろう?
2,二週間治療したあとの治療はどうするのだろう?
3,二週間でメニエル氏病が完全治癒できるのかな?(程度によると思いますが)

患者さんはワラをもつかむ思いなので「金額は問題じゃない治ればいいのだ。」と考えていたとは思いますが、三カ月も苦しんでいた病が二週間で治癒すると考えていたのだろうか? 二週間の治療後、経過良好でもそのあとの治療をどう考えていたのでしょうか?

私も開業していて遠方から患者さんがこられることがありますが、これは治療家冥利につきます。しかし、遠いということでなかなか治療の継続が難しく好成果をおさめることができていません。

だからどうしているか・・・・。

何回かの治療の後は患者さんの近隣の先生を探し紹介状を書きます。(もちろん患者さんの都合も聞き、話し合いますが。) 一治療家としては自分の実力不足を棚に上げているような気がしますが、治療とともに経過観察は大変重要です。それが即座に可能である患者の近隣の施術所での治療が好ましいと思っています。

遠くの名医がいけないと言っているわけではありません。

自分の家の近隣にも必ずいます!信頼できて、頼りがいのある先生が!ホームドクターという言葉がありますが、あなたのホーム鍼灸師、ホーム柔整師をみつけて下さい。又、治療家は地域に密着し“信頼できて頼りがいのある先生”になれるよう日夜努力をしなくてはいけないと思っております。

※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。


ツボを勉強した人であれば至陰と聞いて「ピン」とくると思います。

ツボの中には特効穴というものがあります。特効穴とはある疾患に対してそのツボを使えば、即座に効果てきめんという私たち治療家にとって大変便利なものです。どんな疾患にもよく使うツボというのはありますが、特効穴というものはそうそうありません。

至陰は逆子の治療に使います。逆子はいうまでもなく胎児が母体の中で起立している状態をいいます。胎児は普通頭を下に向けて出産を待っているのですが、なぜか上に頭がある。上に頭があると出産時に大変な為、色々な手段を使って頭を下に向かせる努力をする。この作業は医学が発達した現代でもなかなか難しいようで、逆子体操なる教本に頼る次第である。しかし、なかには産婦人科医でも東洋医学に精通しこの至陰を使っている先生が最近増加中である。

平成11年8月8日来院 妊娠8カ月。6カ月ぐらいから逆子といわれ、逆子体操等行うが、改善せず。患者自身大変焦っている様子であった。お灸は怖いが、逆子出産のほうがもっと怖いということで当院に来院。

私もいままで沢山の経験があるわけではないが、いままで逆子治療は5人中、全員成功という成績をおさめている。自信があるような、ないような状態である。

しかし患者の前で不安な顔もできず、これまでの成功例の話をしながら至陰にお灸をすえはじめた。患者はお灸が初めてで1壮目から大変な熱がり方をした。私の治療法は両側至陰に糸状灸を10壮すえるだけである。

しかし1壮目からこの調子では先が思いやられたが私はかまわずすえ続けた。5壮目ぐらいの時患者が、「なんかおなかが動きょうる」と言った。私は「ほんまかいな」と思いながら10壮をすえ終えた。患者はクーラーがほどよく効いた施術所内で大変な量の汗をかいた。

患者は次の日検診に行くので変化がなかったらもう一度来院するよう指示した。

次の日の昼過ぎ一本の電話が鳴った。電話の主はもちろん昨日の患者であった。「先生、逆子なおったよ!」大変なはしゃぎようであった。

私は正直「ホッとした。」そして「すごいぞ!至陰!」と心の中で思った。

「至陰」はなぜ効くのか?

いままでいろんな説を聞いた事があるが私を理論的に納得させてくれた人はいままでにいない。私は自分なりの仮説を立てたが言うとみんなが笑ってしまうので言うことはやめておきます。誰か私を納得させてはいただけないでしょうか?

諸先生方、学生たちの意見をお待ちしております。

?参考?
「至陰」足の太陽膀胱経の一番最後のツボ(井穴)である。
取穴法は足の小指爪甲の角をさること一分である。

※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。

「裏内庭」これまたツボを勉強した人であれば必ず知っていることと思います。

裏内庭は食中毒、食あたりに効きます。食中毒、食あたりといったらわれわれ柔整師、鍼灸師はなかなか遭遇するチャンスが少ない。あたりまえであるが・・・。

では裏内庭をいかすにはどうしたらいいかということで、私は下痢に使ったことがあります。45歳男性、身体状態極めて良好。膝痛で来院中。ひょんな話から昨日から下痢ということをキャッチ。そこで「お灸してみる?」と持ちかけたら、二つ返事で「やってみて!」と・・・。

普通、灸は熱いものであるがこの裏内庭はあまり熱くない。治療は裏内庭に米粒大の艾を熱さを感じるまですえる。この患者の場合20壮目ぐらいで熱さを感じはじめ25壮で終了した。 結果昨日から続いていた下痢はその日のうちに止まる。

また先日広島の地方新聞にて裏内庭の紹介記事が載っていた。

記事の内容は九州のとある鍼灸師が裏内庭の実験に自分で腐ったヤキソバを食べ、無理やり食中毒になり、灸をすえた。100壮ほどすえたころ熱さを感じ治療を終了し、結果はやはり良かったということであった。
 
私も同じ鍼灸師であるがとても真似はできない。またしたいとも思わない。

現在、施術所内では下痢の症状がある患者に灸をすえることはあたりまえのようになっている。(成績は上々である。)

前回の「至陰」もそうであるが、この「裏内庭」もなぜ効くのか?

明確な答えが分からない。「中国4000年の歴史と伝統から生まれた」といえばそれまでですが。 
素朴な疑問として逆子でなぜ足に灸なの? 
食中毒でなぜ足に灸をすえたのか?
この世で初めて治療をした人はいったい何を考えていたのだろうか?

それを真剣に考えていたら夜も眠れない。

私たち治療家は先人から与えられた知識を持って治療を行っているが、われわれの世代が創造する画期的な治療ははたして生まれるのでしょうか? 「生まれるのでしょうか?」ではなく「生まなくてはいけない!」なのか・・・・。

「伝統継承」も大切であるが、「伝統発祥」も真剣に考えなくては東洋医学に将来はないのかと考える今日このごろです。

《参考》
裏内庭  取穴法 足の第2指の末節の底側に印をつけて屈し、足底に印がつくところ。
部位  足底の前方にして、第2基節骨の底側にある。

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「リリーン、リリーン。」と仕事が終わりかけた20:00頃当院の電話が鳴った。
その電話は千葉に住んでいる実兄からであった。「子供が遊んでいて、手が痛いいうて、手を動かさんようになったんよ!どうしたらええかのう。」

どうしたらええかのう。と言われても私は広島、兄は千葉なので「連れてきてみんさい。」とも言えないし・・・と考えてしまった。ちなみに子供は1歳。

手を動かさない。幼児でよくあるといえば、肘関節の亜脱臼(肘内障)である。そこで私は症状を詳しく聞いてみた。まず、手を動かさない。反対の手で痛い手の手首を押さえている。他動的に動かそうとしたら大変痛がり泣く。腫脹は特にない。以上の結果私は肘内障と考え、直ちに接骨院(整骨院)に行くよう指示をした。

それから一時間ほどたって電話が鳴った。

「どうやった!」私は聞いた。

「あののう、整形外科に連れていったんじゃけどレントゲンを撮って、骨に異常はなかったんよ。ほんで手が抜けとるといわれて、手を動かしょうたわ。でも子供が泣いてあんまり触らさんかったんよ。でもコツと言うたけぇ、もう大丈夫。明日になって“まだ”手を動かしょうらんかったらまた連れてきんさい。」と言われたそうだ。

その話を聞いて私は二つの疑問が生まれた。

まず一つは兄はなぜ私が言った接骨院に連れて行かなかったのだろうか?
もう一つは整形外科の先生が“まだ”動かさんかったらということ。

一つ目は、これは夜が遅く近くの接骨院が閉まっていることもあったのですが・・。整形外科のレントゲンに魅力を感じていることがあったようです。まぁこれはいいのですが、次の「“まだ”動かさんかったら」というところは大変疑問に思いました。“まだ”ということは今現在動かしていないということです。

普通、肘内障は整復が完了すると子供はすぐにでも手を動かすはずです。また動かすことを確認して整復を完了するはずです。このことを兄に告げると「いや、子供は全然手を動かしてないで!」これは大変おかしなことです。

と、いうことで考えられることは、まだ手は整復されていないということです。

一夜が過ぎました。

当然のごとく子供の手は昨日のままで動かさない。そこで兄は子供を連れて昨日いった整形外科へ再び向かいました。しかし、手は動かずじまい。しかも処置はシップを貼るのみ。そこで私の言葉を思いだし帰途につかずその足で接骨院に向かいました。そこで、ものの一分の治療(整復)を受け子供の手は動くようになったそうです。

接骨院=ほねつぎ。

昔は骨が折れたらほねつぎへ、脱臼したらほねつぎへ、必ず行っていました。しかし近年整形外科の目覚ましい発展で骨折、脱臼はほねつぎへではなく整形外科へ、になってしまいました。その為、我々柔整師の骨折、脱臼の整復技術は少しずつ廃れ、ほねつぎへの依存度は大変少なくなっています。
 
しかしながら、柔整師は骨折、脱臼の基本からしっかり勉強をしています。今回のケースではその一端がかいまみえたと言えるでしょう。

接骨院も昔と今では路線変更をして施術の内容が随分違うのですが、元来の骨折、脱臼にもしっかり対応できるよう日々研鑽しなくてはならないと感じております。また、整形外科の先生もレントゲンやMRI等の見方等の勉強はよくされてるのでしょうが、「それを見ないとなにも分からない。」ではいけないのではないかと感じております。整形外科、接骨院双方が基本を忘れずにしたいものです。

?付録?
1,肘内障は基本的に入れば“治癒”です。一回の治療でおしまいです。
2,幼児の肘(骨)はまだ未発達の為、レントゲンではハッキリ写りません。
3,子供の手が抜けたと思って著しい腫脹がなければ“必ず”接骨院に向って下さい。

※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。

「先生、いつになったら治るんかねー。」
こういう質問はよくされます。

私が考えるに「治るんかねー。」と質問する患者は絶対に治らない!

いや言い過ぎました、治りが遅い。 「病は気から」という大変素晴らしい言葉があります。ケガ、病気等は「治してもらう」という考え方より「治してやろう」と考えなければいけません。
 
東洋医学は基本的に自分の持っている自然治癒力を高めるものです。だからわたしたちが治療していることは、あくまでも「治す」ための補助です。

「治してもらう」と考えている患者さんに「自分で治すんだ。」と考えを改めさせるのは大変難しいのですが、私は治療をする前に必ずそれの確認をします。

ケガ、病気等を治すために一番必要なことは「治す」という気持ち(気)です。患者も「治す気」、治療する人も「治す気」でプラスアルファが生まれます。だから「治してもらう」という受動態で治療をうけないようにしましょう。そうすれば必ずいい結果がでるはずです。

宮迫のちょっといい話
「寝ちがいで首が痛くてまわらない、動かない人は就寝時まくらを取って寝てみて下さい。」もしかしたらいい夢がみられるかもしれません。

「つき指をしたら引っ張らないで!」剥離骨折してる場合があるから・・・。

※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。

一週間前、「ちょっと温泉にいってくるけぇね。」といってニコニコ別府に湯治に行った患者Aは苦悶の表情をして「捻挫したんよ?!」と入ってきた。

この患者はギックリ腰をちょくちょく起こし治療継続をしていた常連患者で、話によると温泉にいって三日目に旅館の階段で転倒し右足首を捻ったということだった。湯治にいってケガとはなんとも情けない話だが、こういうケースはちょくちょくあります。

「捻挫をした。」さて困った。ここは別府、宮迫はいない。さてどうするか?

近くの病院に行くことも考えたそうだが、しかしここは「別府温泉」ましてや湯治に来ている身である。そういえばここの温泉の効能には腰痛、肩凝り、打ち身、挫き、痔疾等いろいろなことが書かれていたことを思い出した。

「そうだ湯(温泉)で治そう!」患者Aはそう考えた。

間違いの始まりである。

確かに効能には腰痛、肩凝り 挫き等が書いてあったと思うが、温泉には禁忌という言葉が必ず書いてある。温泉に行く人は効能は読むが、禁忌は読まない人が多い。

禁忌とは、もちろん温泉には入ってはいけない人の事である。

妊婦、高血圧、心臓病等を持つ人はもちろんのことであるが“急性疾患”とも必ず書いているはずである。

“急性疾患”の定義は文献によりいろんな解釈がありますが、簡単に言えばとりあえず一両日中にケガをしたものと思っていいでしょう。

となると、この患者Aの場合は絶対に温泉には入ってはいけなかったのです。

急性疾患の場合、温泉に入ることによって腫脹が増幅し、内出血は広範囲に広がります。そうなると痛みはますます増大し、治癒期間も通常よりかなり遅くなってしまいます。急性疾患はとりあえず、“ガンガン冷やせ!”が原則です。

温泉に行ってなんらかのアクシデントでケガをした場合は「せっかく温泉に来たのに温泉に入らないともったいない。」とか「温泉に入れば治るわ。」という考えは絶対にダメです。そんなときは安静、冷却を心掛けましょう。その心掛けがケガの治癒期間を短縮します。
 
では効能に書いてある腰痛、肩凝り、打ち身、挫き等はウソなのか?

決してそうではありません。腰痛、肩凝り、打ち身、挫きでも慢性的なものであれば効果はあります。温泉に入る時期が問題なのです。

はたしてこの患者Aの足は通常の捻挫のおよそ二倍の治癒期間を要し、泣くに泣けない湯治旅行となりました。

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「みずがたまった。」「みずを抜くとくせになる。」
「みずが溜まって膝が痛い。」 院内で膝の痛い人によく聞く話である。“みずは悪玉”患者の頭の中にそうインプットされている。

はたしてそうであるのか?

異論、反論はあるかと思いますが、私の院内の説明を紹介します。

まず説明することは“みずは善玉”、人間には“みず”は必要なものである。こう説明するとほとんどの人が《この先生なにようるん!》という顔をしてキョトンとする。 関節液は関節軟骨の栄養と関節面の摩擦を防ぐ潤滑剤であり、正常膝関節液量は0.13?3.5mlで炎症があると100mlを超える場合があります。

「みずが溜まって膝が痛い。」????そうではない!

「炎症があるから、みずが溜まる」である。鶏が先か、卵が先かのような話ですがとても大切なことです。だから治療はみずを抜くことではなく、炎症をとることである。

「みずを抜く」この行為をすべて否定しているわけではありません。

関節液の成分分析は現在かなり進んでいるのでみずを抜いて膝の中の状態を確認、鑑別診断することは大変重要なことです。また、みずが大量に溜まってしまって膝の屈曲など日常生活などが困難な時は一時的に抜くことは大変良いことだと考えます。

私は膝にみずが溜まる状態を「火事」にたとえます。

炎症が火事としたらみずは消防車です。ぼや程度の火事に消防車は2,3台も要らない、大火事(山火事は除く)としても10台以上の消防車が必要なことはごく稀なことです。
 
体が過剰に防衛反応を起こし消防車が10台もきたら、膝は腫れ、膝蓋跳動を起こす。その時にいらない消防車に帰ってもらう、このことが注射による抜水です。 しかし、みずをすべてとってしまったら火事はおさまらない。火事がおさまらないとまた消防車がやってくる。この繰り返しです。火事を消すためには、すなわち膝の炎症を取り除く根本治療をしなければなりません。
 
みずを抜くだけでは膝は治らないのです。繰り返し毎日のようにみずをぬいていると逆に膝が変形してしまうこともあります。

みずを抜くことは柔整師、鍼灸師には出来ません。また整形外科、外科等の医療機関ではわたしたちの行っている手技療法は出来ません。(現在整形外科等で柔整師、鍼灸師を雇っているところもありますが・・)
 
接骨院、鍼灸院と整形外科等の両方の利点を上手に使って、患者さんの為になるようにしたいものです。

(参考) 関節液の性状
正常関節液は淡黄色であるが、病的になると黄色、黄緑色、褐色、赤色などになる。正常関節液、軽い炎症の時は透明であるが、炎症の強い時には混濁し、重症の場合は膿性となる。
正常関節液はムチンを含むため粘稠で糸をひく、病的の場合は粘度が低下する。


※このコラム雑感は、当接骨鍼灸院の院長宮迫をより深く知っていただくためにこれまで出稿したものを紹介しています。

私は小学校の3年生から野球を始めました。

以来、18歳まで将来はプロ野球選手という目標を掲げて野球に取り組んでいました。しかし、高校の夏の大会が終わった時点で私の野球人生は終了しました。

なぜ? 大学、社会人、プロ野球と上のレベルで野球を続けられなかったのか?

理由1?実力が足りなかったから。
理由2?怪我等で満足のいくプレーができなくなったから。
理由3?野球が嫌いになったから。

以上3点が通常野球を続けることのできない大体の原因であると考えます。

以下、3つの理由の解説を。

理由1?「実力が足りなかったから。」

これは上で野球をするには必ず必要なものです。とりあえず「ある一定」の力を持っていないものは継続して野球を続けることは不可能である。これ当たり前ですね。「やる気」「負けん気」は充分であっても肝心の実力がないといけません。

理由2?「怪我等で満足のいくプレーができなくなったから。」

実力は天下一品。しかし、故障続きで満足のいくプレーができない。こんな選手はよく見かけます。痛いところを隠しながらプレーを続行できるほど上の世界は甘くありません。

理由3?「野球が嫌いになったから。」

センスも実力もある。が野球に対する情熱が無くなった。情熱を持たない人間は上の世界では通用しません。前向き、ひたむきというのは上に行く程必要なものです。

以上私が10年間野球をやって、やめて、たどり着いた結論です。

私が体験、経験したことを踏まえ、今、上のレベルを目指している子供たち、また、子供たちを指導している方々に何かの教訓があればと幸いです。

現在、野球界で活躍している選手で一流と言われる人といえば、「イチロー」「松井という
誰でも知っている大リーグ選手。もちろん、日本にもたくさんの選手がいます。また、近年は野球以外でもサッカー、ラクビー、バスケットボールと海外に進出しているプレイヤーがいます。

その選手たちはなぜ一流プレイヤーと呼ばれるのか?

1.当たり前のようですが、実力、センスがある
2.「怪我」に強い選手である
3.人一倍の情熱がある


「上の世界でプレーを続ける為のセンス」
小さい子供に初めてボールを持たせて投げさせてみる。初めてバットを持たせて振らせてみる。そのときに、その子の「センス」はある程度分かると思います。

「センス」は技術の基本です。そのセンスにどれだけ情熱を注ぎ努力できるかでこの子供のレベルが決まります。残念ながらセンスのない子供にいくら努力をさせても「ある一定」のところで終了してしまいます。「ある一定」のところで止まってしまうのなら、意味がないと言っているのではなくて、いかに大人まで野球を続けられるかを考えた場合はこれが現実です。

努力をしても「ある一定」にしかならないもの。まずは足の速さ。次に肩の強さ。です。足の速い遅いは訓練(努力)をしてもそんなに飛躍的に伸びるものではありません。長距離であればそんなことはないのでしょうが、野球に必要な短距離は特に。

また、遠くまでボールを投げることができるというのも訓練(努力)だけでは、どうにもならないものです。
「ある一定」までには努力次第でどうにかなりますが、上を目指す場合、この2点に秀れていないと致命的です。この場合はその子供に対する的確な指導が指導者、保護者に求められます。

「怪我に強い」
世界に羽ばたく日本人プレイヤー。また日本球界で一流と呼ばれる選手は、怪我に当然のように強い。いくら技術に優れていても、いつも怪我で戦列を離れるようでは一流とは呼べません。大リーグ(ヤンキース)に行った「松井選手」は典型的な怪我に強い選手です。また、イチロー。分野は違いますが、サッカーの中田選手。

これらの選手たちが長期に渡って戦列を離れたことはありません。怪我というものは偶発的な部分が多々ありますが、いかにそれを防ぐかということを選手は常に考えているはずです。また、それに必要な努力を必ずしています。これは特に結果が必要なことで「こんな努力をしています。」というだけでは何の意味もありません。怪我に潰れたプレイヤー、また、今年も潰れかけたプレイヤーは山のように存在しています。

怪我に強いというのは潜在的な身体の強さというものもありますが、小さい時からのストレッチ、体操、的確な筋力トレーニング、果ては栄養学等々である程度は解決できるものです。間違ったストレッチ、体操、筋力トレーニングをしないように、また、怪我をしたときの素早い的確な対応というものは指導者、保護者には求められます。

「情熱」
これは本人の気質、適性というものがありますが、指導者、保護者の手腕が問われます。最近よく耳にする「燃え尽き症候群」。これは指導者、保護者に原因があります。幼少期、少年期、青年期と子供たちは成長をしていきます。そんな中で指導者がどう考えるか。指導者(保護者)はただ勝つ。優勝をする。日本一になる。という単純な方向づけではいけません。

その短期間の目標の為に、無理で過度な練習を強いることになります。そのことによって肩を壊す、肘を壊す。「もう野球はしたくない!」という子供たちを増やしている指導者が多いように思います。これは指導者の単なる自己満足です。もちろん試合をしていく上で勝負というものは、大事であるし、「負ければ悔しい!」ということを教えるのも指導者の大切な役割です。

しかし、「勝ち」だけにこだわって、無理な練習をしたり、目先の試合にこだわり、故障中の選手を無理に起用したりして子供の大事な身体を取り返しのつかない状態にしてしまうようなことだけはしてほしくありません。

子供たちの成長に合わせ「野球が嫌い!」にならないような硬軟織り混ぜた指導をしていただき、「ある一定」レベルの子供たちには勝ち負けプラス野球の楽しさ等々を教え、野球好きになるようにしていただき、運よくセンスを兼ね備えている子供たちには、上のレベルでも野球を続けられる方向性を見いだしていただきたく思います。

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